Mayaの学習メモ : レンダラーについて

レンダラーはレンダリングを行うプログラムです。レンダリングは3Dのデータ、たとえば、頂点、エッジ、フェース、アトリビュート、テクスチャー、カメラ(視点)といった情報を元に、2次元の画像を描画する処理です。

Mayaは、さまざまなレンダラーを利用可能です。付属しているものは以下のものです。

  • Arnold
  • Mayaソフトウェアレンダラー
  • Mayaハードウェアレンダラー

Maya 2017以降からArnoldが付属するようになり、Maya 2016まで付属していたMetal Rayのライセンスが付属しなくなりました。Maya 2017以降はArnoldがデフォルトのレンダラーになりました。

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Mayaに付属するArnoldと単体のArnoldの違い

Mayaに付属するArnoldはMtoAというプラグイン形式になっています。

MtoAプラグインとは別に単体でもArnoldは販売されています。MtoAプラグインと単体のArnoldでは以下の様な違いがあります。

  • バックグラウンドレンダリング機能の有無
  • コマンドラインプログラムの有無

MtoAプラグインはMayaから直接レンダリングする機能だけを持っています。

一方、単体版のArnoldは複数のマシンを使って分散レンダリングする機能を持ち、Mayaを通さずにレンダリングできます。

単体版の必要性

複雑なシーンやレンダリングの品質を高くしてレンダリングすると、Arnoldは時間がかかります。私が使用しているマシンのCPUはCore i9、GPUがNvidia RTX 3060 Tiという構成です。このような構成のマシンでも時間がかかると感じるので、業務で使っている場合にはレンダリング専用のマシンが欲しくなるように思いました。

とくにアニメーションなどで複数枚をレンダリングする場合には、レンダリングの間、モデリング作業を行えないのが、MtoAプラグインの弱点だと思います。

GPUレンダリングならレンダリング時間についてはかなり改善されると思います。しかし、レンダリング結果は綺麗な感じにできていないので、CPUレンダリングを選択したくなり、レンダリング専用マシンが欲しいと思うだろうなと思いました。ノイズが多いと思うのです。光源の調整をさらに学ぶ必要があるなと感じています。

(2023年5月17日追加)当時はGPUレンダリングについて上記のように思いました。この記事を書いたときからMayaとArnoldはいろいろ改善されていると思います。

コストパフォーマンスを重視するなら、Arnold単体版のライセンスの追加が有効であると言えます。また、レンダリングファームの利用も一考の価値があります。

著書紹介

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この記事を書いた人

Akira Hayashi (林 晃)のアバター Akira Hayashi (林 晃) Representative(代表), Software Engineer(ソフトウェアエンジニア)

アールケー開発代表。Appleプラットフォーム向けの開発を専門としているソフトウェアエンジニア。ソフトウェアの受託開発、技術書執筆、技術指導・セミナー講師。note, Medium, LinkedIn
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Representative of RK Kaihatsu. Software Engineer Specializing in Development for the Apple Platform. Specializing in contract software development, technical writing, and serving as a tech workshop lecturer. note, Medium, LinkedIn

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